免疫賦活関連のハーブ製剤やサプリメントの最新情報(日本時間4/23 19:46受信)

当社代表が理事を務めております、国際栄養食品協会に、国際機関よりコロナウイルスに関して、ハーブ製剤やサプリメントの最新情報が入りました。ハーブを学んでいる方々には、正しい情報を把握していただく意味で専門家向けの情報ですが、シェアいたします。

日本時間4/23 19:46受信
フランスの食品・環境・労働安全衛生庁(ANSES)は 、COVID-19(新型コロナウイルス)に対する免疫応答を弱める可能性のあるハーブ製剤、およびサプリメントに関して、抗炎症作用がある以下の植物薬の摂取を警告する科学的見解を発表しました。

Liquorice (Glycyrrhiza glabra), 甘草
(西洋ではリコリスとして、東洋では漢方薬の原料として利用されている)

Devil’s claw (Harpagophytum), デビルズクロウ
(アフリカのハーブで炎症を抑える作用が報告されている)
Echinacea (Echinacea), エキナセア
(免疫力を高める、感染症の予防として広く世界中で利用されている。
Turmeric (Curcuma long), 秋ウコン
(スパイスでもご存知のウコンです)

Cat’s claw (Uncaria tomentosa), キャッツクロウ
(南米のハーブでヨーロッパでは、リウマチの痛みの緩和、抗炎症のハーブとしてWHOも認めている)

Boswellia (Boswellia), ボスウェリア
樹木から採取される樹脂や精油が変形性関節症の疼痛緩和などに活用される)
Willow (Salix), ホワイトウィロウ
Meadowsweet (Filipendula ulmaria)メドゥスウィート
(上記両者は、世界初の医薬品アスピリンのリード化合物であるサリシンを抽出するヤナギの木の仲間で、抗炎症などで知られる)

ANSESは『上記ハーブの製剤、つまり、ハーブを原料とする医薬品(日本では馴染みがないかも知れませんが、欧米ではハーブを原料とする医薬品が病院で多数つかわれています。)やハーブサプリメントは、コロナウイルス感染の初期段階で体の免疫応答や有益な炎症反応を妨害する可能性が高いと結論付けています。
これらの植物を含む栄養補助食品を使用して、COVID-19に関連している可能性のある症状の最初の兆候が見られたときにすぐに摂取をやめてください。』
との通達です。

以上は、ヨーロッパにおけるハーブ医薬品に関する情報ではありますが、ハーブのサプリメントに関しても注意事項が出ております。
日本では、ハーブを使った薬品はあまり使われていないのでなじみは無いですが、通販等で購入されるハーブのサプリメントは濃縮度が高いので、要注意です。
特に新型コロナウイルスは、感染しても無症状の方も多いという報告がありますので、無症状のまま、上記のような免疫力を賦活するハーブサプリメントを免疫力を高めようと、過剰に摂取することは避けたほうが良さそうです。

これは当社代表の個人的見解ですが、
ハーブティーで使用する限りは、心配は無いのではないか、と言うことです。

ただし、ハーブを勉強している方であれば、ご存知かと思いますが、エキナセアなどの免疫力を高めると言われるハーブは、健康な人の免疫賦活には有用だが、自己免疫疾患には使うべきではないとされている理由も同様のことであると考えられます。

ハーブを使った医薬品やサプリメントは、ハーブティーと異なり、使用するハーブの原料濃度が明らかにハーブティーとは異なります。
例えば、ハーブサプリメントに含まれる濃縮成分と同じ量をハーブティーで摂取しようとすると約100杯程度のハーブティーの目安になります。
(もちろん、成分や濃縮度合いにもよりますので、あくまでも目安です。そのくらい、乾燥しただけのハーブとサプリメントなどの製剤の原料としてエキスなどの濃縮物にしたハーブ原料では、明らかに成分濃度が違うということをご理解ください)

そのため、免疫疾患やこのようなウィルス関連に関しては、その作用機序が影響を及ぼす可能性も十分に考えられます。
その背景により上記のようなアラートが出たものと考えられます。

当スクールの生徒様はハーブの専門的な勉強をされている方々も多くいらっしゃいますので、科学的な見解の1つとして最新の科学情報をお伝えいたします。

上記のようなハーブは抗炎症作用が知られているハーブであり、風邪の予防や感染症の予防、リウマチなどの疾患への効果が認められ、欧米では医薬品原料として利用されています。しかし医師の管理下で使用する製剤や専門家の指導の元使用する製剤やハーブサプリメントなのです。

上記のようなハーブサプリメントを使用する場合、特に疾病を抱える方の場合は、必ずかかりつけの医師に相談して使いましょう。

また当社代表の見解ですが、これらのハーブとサイトカインストームとの関係があるのではないかと申しております。
さらなる情報が更新されましたら、皆様にまたご案内いたします。


ところで、コロナがらみでテレビ等でよく耳にするサイトカインストームとはどのような現象なのでしょうか?(以下は一般論のお勉強です!)

皆さんの体内には、サイトカインと呼ばれる免疫反応に関係する生理活性物質が数百あります。またサイトカインには、「炎症性サイトカイン」と「抗炎症性サイトカイン」があります。これらはアクセルとブレーキの関係になっています。つまり、一方が炎症を引き起こし、他方がそれを抑えています。
皆さんが風邪をひいた時に、そのウィルスを退治するために、免疫応答の1つとして発熱しますね。これはウィルスは熱に弱いので、動きが鈍っているときに私たちの免疫細胞たちがやっつけてくれるわけです。
そしてウイルスが退治されると、熱が下がるわけです。

通常は、両者のバランスが取れており、不都合が起きないように制御されています。ところが、このアクセルとブレーキのバランスが崩れることがあります。

サイトカインたちは微量でも大きな結果をもたらします。この結果、炎症性サイトカインが過剰に血中に放出されて自己免疫疾患などを引き起こしてしまうことになるのです。

コロナウイルスに関しても本来風邪のウィルスと同じ、肺炎を引き起こすウィルスです。

そのため体はウィルスが侵入した際に免疫反応が起こして戦うわけですが、その時に不必要に免疫力を強くしてしまう製剤やサプリメントなどを摂取すると、そのバランスが崩れる可能性があると言うことだと思われます。

(文責 株式会社ホリスティックハーブ研究所)

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