タイプ別の冷えを考える

「冷え」のメカニズムについて

女性の方のほとんどが「冷え」に悩まされている方が多いのではないでしょうか?
一言で「冷え症」といってもさまざまな原因があり、人によってその対処方法も異なります。また季節によっても冷えの程度が異なるんですよ。
冬場の冷えはだいたい多くの方が経験されていることでしょう。

でも実は夏場に起こる冷えが慢性的に起こる冷えとしてからだのさまざまな部分に影響を与えてしまいます。
夏場の冷え対策は、体質改善の上でも重要ですから、ぜひご自身で自分にあった対処の方法を見つけましょう。

今回より2回にわたって女性の大敵「冷え」についてお届けしてまいります。

冷えに悩まされている方、この機会にあなたの冷えタイプを把握し、適切な対処方法を実践してみては?


ではまず最初に夏の冷えと冬の冷えの違いと冷えの原因についてお話します。

夏の冷えと冬の冷えは、根本的に違います。

冬におきる冷えは、手足が冷えることによっておきる冷えです。つまり寒い外気に触れる部分の毛細血管に血液が十分に行き届かなくなりおこる冷えです。周囲の気温が下がると皮膚から脳に「寒い・冷たい」という情報が伝達されるために冷えを感じるのです。ですから比較的体を暖めると大抵は症状が和らぎます。

かたや夏から秋にかけての冷えは手足の冷えではなく、からだの内部が冷えることによっておきる症状で、こちらはちょっとやっかいです。慢性的に起こるようになり、簡単には解消できません。

季節などの外的要因に加えてさらに冷えの原因を複雑にしてしまうのは、体質や食生活あるいはストレスなどの精神的なものなど、さまざまな要因です。
これらが重なり合ってさらに複雑な冷えの原因をつくっています。

そこであなたの冷えのタイプを知ることで対処方法も変わってきます。冷えのタイプを見極め、症状緩和に役立つメディカルハーブをご紹介していきます。

外的環境によっておきる冷え性の原因

外的要因によって皮膚にある温度を感じる神経の機能が鈍くなっているようなケースが考えられます。

★冷暖房完備の生活で、夏も冬も内と外の温度差が激しい。
暑い外から急に涼しい室内に入るなどの気温の変化が激しいことが原因で温度を感じる神経が鈍くなってしまった。

★ビールやジュースなど冷たい飲み物や食べ物をとるため、内臓内の温度調節機能も鈍くなってしまった。

★あるいはハイヒールや革靴など足に合わない靴をはき続けることで足先の感覚が鈍ってしまった。
などの原因が考えられます。
このようなケースは原因がはっきりしているので、原因を排除することで一定の対処が可能です。比較的男女関係なく起こります。
さてやっかいなのはこれからご紹介するタイプの冷えです。
多くの女性の場合、以下のどれかのケースにあてはまります。

あなたはどのタイプ?

「神経伝達機能の失調による冷え」で、ストレスや過労、不規則な生活等が原因でからだの内部で自律神経の働きがうまく機能しなくなることが原因でおきる冷えです。脳からからだの各器官に、体温調節などの指示がうまく伝わらなくなることで、からだの内部が冷えてしまうケースです。自律神経失調タイプ とホルモンアンバランスタイプに分けられます。

もう一つは「血流が悪いといった内的要因による冷え」で、血流が悪いため末端まで暖かい血液が流れにくくなるケースです。
血圧低下タイプと貧血タイプに分けられます。


今回は、「自律神経失調タイプ」についてご説明します。まずはその原因のメカニズムについて簡単にお話しましょう。

冷え性は主に「血行不良」と「自律神経の乱れ」により引き起こされていると考えられています。この「血行不良」と「自律神経の乱れ」は何が原因となっているのでしょう?

これには、下記のような問題が関係していると言われています。

貧血:赤血球が不足し、体の末端部分まで酸素が届かない。その結果、細胞がエネルギー不足となってしまう。
低血圧:心臓のポンプの力が弱いため、手先・足先まで十分に血液が行き届かない。
血液ドロドロ:栄養の不足や老廃物処理機能の低下により、血管の先まで十分な量の良質な血液が行き届かない。
夏のエアコン生活:体温調節能力の低下から血行不良を招く。
運動不足:筋肉量の低下により基礎代謝量が低下し、低体温や血行不良を招く。
ストレス:交感神経や副交感神経の調整がアンバランスになる(自律神経が乱れる)ため血管収縮の調節がうまくいかなくなり血行が悪くなる。

今回ご紹介していくのは、最後の自律神経が乱れることにより引き起こされる貧血についてお話します。

このケースの貧血の原因として2種類のタイプがあります。

ひとつは「自律神経失調タイプ」であり、もうひとつは女性特有の「ホルモンアンバランスタイプ」があります。
どちらも自律神経が乱れることによって引き起こされる貧血です。

では自律神経の乱れによる冷え性とは具体的にどうなることなのでしょう?
ストレスや過労、不規則な生活等が原因でからだの内部で自律神経の働きがうまく機能しなくなると脳からからだの各器官に体温調節などの指示がうまく伝わらなくなります。
結果的にからだの内部が冷えてしまうケースです。慢性になりがちの冷え性です。

自律神経失調タイプ

自律神経がうまく機能しなくなる=自律神経失調

おそらく、冷え性の人にいちばん多いのがこの自律神経失調タイプ。
自律神経は喜怒哀楽などの感情をコントロールする脳の神経中枢(交感神経、副交感神経)から指示を受けているため、強いストレスが続くと上手く機能しなくなることがあります。いわゆる自律神経の失調などの症状が原因です。

自律神経失調症とまではいかないまでも、なんらかの原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまっているために、血行が悪くなっているケースもあります。気がつかない間にストレスがたまっていませんか?

暑さ寒さを感じたり、痛みを感じたり、あるいは指一本動かすのも、み~んな人間の体に『神経』が張り巡らされているおかげですよね。
ところで、この神経がその役目によっていくつかにわけられているのはご存じでした?

自律神経って何??

まず脳や脊髄で司令塔の役をしている「中枢神経」。
いわば樹木の幹にあたります。そしてその幹から枝のように四方に延びている「末梢神経」。
その末梢神経は、自分の意志で動かせる「動物(体性)神経」と、意識的に動かせない「自律神経」にわかれています。

自律神経は内臓や血管などで、わたしたちの体が生きていくための恒常性(ホメオスターシスといい、生体バランスのこと)の維持に努めています。
ご飯を食べると胃袋が動きだしたり、光の刺激で瞳孔が広がったり縮まったり、自分でやろうと思わなくても自然にそうなっている……
それが自律神経の仕事なのです。

そして自律神経は、『交感神経』と『副交感神経』の2つでできていて、その2つが消化液分泌の「促進」と「抑制」、血管の「拡張」と「収縮」というように反対の働きをバランスよくしているのです。このバランスがひどく崩れた状態が、自律神経失調症というわけです。

では、自律神経のバランスを崩すモノにはどんなものがあるのでしょう?
自律神経のバランスが崩れると、体のあちこちに不快な症状が現れます。
疲れがとれない、熟睡できない、食欲がわかない、肩が凝る、そして手足が冷えるなどなど。
これらのどんなものが出てくるのかは、人の体調によって異なります。
つまり自律神経のバランスの崩れが、つらい冷え性となって現れているケースが「自律神経失調タイプ」の冷えなんです。

ほおっておけば自律神経のバランスはますます崩れて症状が悪化し、リッパな自律神経失調症として病院通いをすることにもなりかねません。
まずは、生活を見直して、あなたの自律神経のバランスを崩しているものを見つけましょう。

外的要因(生活環境や社会環境の変化)や内的要因(人間関係や身内の不幸などの精神的変化)に思いあたる方はまずは冷えよりもストレスの解消を目指しましょう。

ストレスを解消するハーブ

眠れないときは「ジャーマンカモミール」「バレリアン」。
イライラして胃がきりきりするような時は、「レモングラス」や「カレンデュラ」、「ペパーミント
などなどをブレンドして飲んでみるといいでしょう?

またクラウターハウスおすすめブレンドハーブもあります。 心当たりの方は試してみて!

*胃がきりきりするとき
「胃の調子がすぐれない方へ」ブレンド

*なんとなく気持ちが沈んでいるとき

なんとなく気分が優れない方へ


さてもう一つ自律神経のバランスによくないのは、不規則な生活。

大ざっぱにいえば、人間の体は昼間は活動的に、夜間は休息に適すようできています。

つまり昼間は主に交感神経が働き、夜になると副交感神経が主役となって心地よい眠りへと誘うわけです。
だ から『夜は早めに床に入り8時間たっぷり眠る。なるべく毎日同じ時間に起き、朝のうちに太陽の光をたっぷり浴びて軽い散歩をし、しっかり朝食を食べる。適度に働いて、バランスのよい昼食を食べ、間食は甘いものをとりすぎないように。 夕食は昼食より軽めに。寝る前の2時間以内には何も口にしない』などなどという生活が理想的なわけです。

しかし実際は、夜更かし、朝寝坊、慢性的な睡眠不足、いい加減な食事、間食……

よくないなぁと本当は思っているのにやめられないこと、あなたの暮らしにもあるのでは?
できそうなことを少しずつ取り入れていってはどうでしょう。

たとえば、毎日なるべく同じ時間に起きて、起きたら朝の光をたっぷり浴びる。というだけでも、けっこう体内リズムを整えるのに効果的なんですよ。

それから、一日の中に自分だけのリラクゼーションタイムをもつことです。

考えることをやめて、ひたすらゆ~っくりとバスタイムを楽しむ。
眠る前にホットミルクやハーブティーを入れて、好きな音楽でも聞く。
なんでもいいからいやなことを忘れてリラックスする自分のための時間を持つようにする

などなど、普段できることを無理なくやるだけでもストレスは違います。そんなことなら、始められそうな気がしません?

そんな方におすすめのハーブは、「レモンバーム」「パッションフラワー」といった、精神安定に役立つハーブたちです。
気持ちを落ち着かせてゆったりとした気分にしてくれますよ。

クラウターハウスおすすめブレンドハーブはこちら。心当たりの方は試してみて!

*ぐっすり眠りたいとき(かなりききます!)

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*そして何といっても冷え対策ハーブ(カラダをゆっくり中から温めます)
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