ヒポクラテスってどんな人??

ヒポクラテスってどんな人??

ハーブの授業や医療関係のお勉強に必ずと言っていいほど、登場するヒポクラテスというギリシャの賢人について調べてみました。
「医学の父」とか言われているヒポクラテスさん。
意外と知らないこともいっぱいありましたよ!

ヒポクラテスは、エーゲ海のコス島のケファロスという町に生まれました。ヒポクラテスが生まれたのは、代々、医術を施してきた高貴な家系でした。
父はヘラクレイデス、母はプラクシテア、祖父は初代ヒポクラテス、祖母はパイナレテで、彼は二代目ヒポクラテスになります。
ヒポクラテスの生まれた家系は、医師アスクレピアデスの血を受け継ぐ家系でギリシア神話に登場する医学の神様であるアスクレピオスの子孫とされています。

ところで風邪にかかりにくくする方法を世界で最初に考えたのは誰でしょう?
世界で初めてはしかを治療したのは誰でしょう?
答えは、どちらもヒポクラテスです。
果物や野菜を食べる方が健康にいいと指摘したのも、ヒポクラテスが最初でした。

古代ギリシャでは、病気の治療法は聖職者や魔術師による祈祷や呪術などがほとんどでした。
ヒポクラテスの最大の功績はそれまでの医術から呪術や迷信を切り離し、病気を科学的に捉え、科学としての医学を発展させ、医師という職業を確立し、西洋医学の基礎を築き上げた事です。
だからヒポクラテスは、科学的な医学を発展させたその業績から「西洋医学の父」と呼ばれています。
ワインは人類の歴史の中で最も古い飲み物の一つとされています。
古代エジプト、古代ギリシャ、古代ローマの時代には、ワインは薬としても用いられていました。
ワインの薬効を具体的に記したのは、ヒポクラテスが最初であるとされています。
ヒポクラテスは「ワインは薬の中でも最も有益なものである」という言葉を残しています。

参照:1990 「ワインの機能性」  [online]
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/85/4/85_4_206/_pdf/-char/ja

ハーブの世界でも有名な人。

ヒポクラテスがハーブを煮出した液を薬として処方したのがハーブティーの起源と言われています。著書には約400種類ものハーブによる治療法が書かれていたそうです。
当時からすでに香草類には人体の病状を改善する効果があると考え、特にチェストツリーベリーを脾臓の炎症や肥大の治療に使用していました。
また、ハーブを入れた芳香風呂が体に良いという事も認めていました。
つまり、ヒポクラテスはハーブティーやアロマテラピーの開祖とも言えます。
またヒポクラテスは、初めて治療として薬草を位置づけ体系立てて患者に処方を行っていました。
治療の際、体内に蓄積された有害物質を取り除くため、下剤、発汗剤、吐剤を用いていましたが、
その成分を得るために約60種類の薬草を使用したという記録が残っています。

特にヒポクラテスは、キャベツを「腹痛と赤痢の特効薬」と称賛していました。
キャベツは別名「貧乏人の医者」と呼ばれるほどの薬効があり、ローマ人が何世紀もの間、医者なしでやってこれたのはキャベツのお蔭であるとも言われています。

ヒポクラテスが考案したヒポクラテス・スープは、ゲルソン療法の食事の要にもなっています。
ヒポクラテス・スープは、じゃがいもと野菜を野菜の水分だけで長時間低温加熱したスープです。
マックス・ゲルソン博士は、癌患者にヒポクラテス・スープを昼と夕必ず飲む事を勧めていました。

癌は全身の代謝病であり、体内に毒素が蓄積し、免疫が下がる事によって発生しますので、それを排出する事は必要不可欠であり、そのためにはヒポクラテス・スープが効果的です。
ヒポクラテス・スープの飲用によって、腎臓の解毒作業が促進され、細胞の修復が行われます。

古代ギリシャ時代、蜂蜜は神聖な儀式や医療の現場で使われていました。
ヒポクラテスは、蜂蜜の持つ殺菌、消炎、保湿、創傷治癒作用を称賛し、蜂蜜療法として皮膚と胃腸の潰瘍にプロポリスを処方していました。
プロポリスはギリシャ語で「砦を守るもの」と言う意味で、蜂が病原菌や侵入者から巣を守るための粘着質の物質です。
プロポリスには防腐や抗酸化作用があり、ヴィタミン、ミネラル、アミノ酸、バイオフラボノイドなどの様々な物質が含まれています。また天然の抗生物質であり、抗ウィルス性、抗炎症化合物でもあります。

ヒポクラテスはプラセンタの効能に着目し、治療薬として使用していました。
プラセンタとは胎児を成長させる胎盤の事で、糖質、脂質、たんぱく質をはじめ、ビタミン、ミネラル、酵素、核酸など人間に必要な多彩な栄養素を成分とし、細胞分裂を促進させるなどの役割を持つ成長因子が豊富に含まれており、この働きによって新陳代謝を活性化させ、肌や体の傷ついた部分を修復します。

ヒポクラテスはクレイセラピーの起源としても知られています。
クレイとは土壌から掘り出される粘土質の鉱物の総称です。


クレイには高濃度の天然ミネラル成分が豊富に含まれています。
これらのミネラルは体内に吸収されると同時に、新陳代謝を活発にし、体内に蓄積された毒素や老廃物を排出し、弱アルカリ体質に変えていきます。
この事からデトックスを始め、鎮痛、抗炎症、循環促進、皮膚瘢痕形成促進など、様々な効果が期待できます。
かのクレオパトラは死海の泥を運ばせて、美顔用に使っていたと伝えられています。

ヒポクラテスはタラソセラピーの起源としても知られています。
タラソセラピーとは、海水、海藻、海泥の三つを用いた海洋療法の事です。
海水の微量元素の成分構成は、人間の血液と酷似しており、海水には細胞を培養する力があります。
海藻に含まれているヨードは体内に吸収する事により、新陳代謝を高め、体内の老廃物の排出を促進します。
タラソセラピーの歴史は入浴の歴史と重なります。また、「温かい海水の風呂に入る事は健康によい」と書き残しています。
かのクレオパトラもタラソセラピーを利用したと伝えられています。
プラトンがエジプトの僧侶に海水治療を受け、健康を回復したという記録も残っています。
人々は紀元前からすでに、海の持つ癒しの効果を経験から知っていたのです。

ヒポクラテスは各地を旅する間、多くの病気を目にしました。
中でも最も恐ろしかったのが黒死病と呼ばれる伝染病のペストでした。
ペストは、突然流行る事が多く、感染を防ぐ方法はありませんでした。
ひとたびペストの流行に襲われた村では、多くの人々の命が奪われました。
彼は病気の症状だけでなく、患者を取り巻く自然環境のすべてを観察の対象にしました。
その結果、いつも火のそばで仕事をしている鍛冶職人はペストにならないという事に気付きました。

それから、水や空気や土地が綺麗な地区では、比較的、ペストの威力が衰える傾向があるという事、
また、ペストが流行した地域で生き延びた経験のある人は感染の危険がなくなる事も分かりました。

そこで、彼は病気にかかった人たちの服、遺体、食べ残しなどを全部燃やすように命じ、
そして、体を清潔に保ち、家や道路を綺麗に掃除するように言いました。
すると、ペストの流行はようやく下火となったのです。

【ヒポクラテスの格言】
・「火食は過食に通ず」
・「月に一度断食をすれば病気にならない」
・「満腹が原因の病気は空腹によって治る」
・「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」
・「病気は食事療法と運動によって治療できる」
・「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」
・「人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている」
・「賢者は健康が最大の人間の喜びだと考えるべきだ」
・「病人の概念は存在しても、病気の概念は存在しない」
・「健全なる体を心掛ける者は完全なる排泄を心掛けねばならない」
・「食べ物について知らない人が、どうして人の病気について理解できようか」
・「人間がありのままの自然体で自然の中で生活をすれば120歳まで生きられる」
・「病人に食べさせると、病気を養う事になる。一方、食事を与えなければ、病気は早く治る」
・「病気は、人間が自らの力をもって自然に治すものであり、医者はこれを手助けするものである」

何という優れた見解でしょうか。
火食は病気になりやすくなるという事を早くも紀元前の昔に見抜いていたのです。

ヒポクラテスが書き残したものは、エジプトのアレクサンドリア図書館に保存され、
度重なる戦争や侵略にも失われる事なく、何世紀もの間、人々に読み継がれてきました。

調べれば調べる程、この人の偉業にビックリします。
きっとまだまだ出てくることでしょう。
またゆっくり調べてみたいと思います。

参照: 「ヒポクラテス」  [online]
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒポクラテス

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