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ミント系リキュール〜ジェット&クールパワー〜薬草酒の会より
この薬草酒の会とは、クラウターハウスの本校のビルの下にあるカクテルバーのマスターとクラウターハウスの代表が夜な夜な語るハーブとお酒とうんちくの夜会です。実はクラウターハウス大宮本校のあるビルの1階は大宮でも有名なカクテル&ショットバーなんです。
そこのマスターは、当然お酒のプロ。お店には、世界各地のお酒もずらり揃っていますが、中世ヨーロッパの修道院などで作られた、名だたる薬草酒も取り揃えています。ハーブスクールのクラウターハウスの代表こと、ハーブおじさんとバーのマスターの2人のお酒好きが、夜な夜な語り合う魔女と薬草酒の秘密の中で語られたお話の一部を、このハーブ&スパイスガイドでご紹介します。
第8回目は、「ミント系リキュールゼットとクールパワーのお話」です。
ゼットとは
今回の薬草酒は、ミントのリキュール2酒です。
一つは、ゼット。程よい甘さとミントの風味が絶妙な世界No.1ミントリキュール。
原材料のミントはフレンチアルプスのものを始め、イギリス、モロッコ、ポーランド、日本など7種類が使われています。ジェット27の27という数字は、昔アルコール度数27度で作られていたためですが、今は21度で製品化されています。味わいはエレガントですが、アルコール度数はジェットよりも3度強いです。
【分類】リキュール/蒸留酒
【生産国】フランス
【主成分】ペパーミント
【度数】アルコール度数は21度
<歴史>
ジェット27の歴史は200年前、オート・ガロンヌ地方ル・ヴェルにある(18世紀の終わりには主要な蒸留所の一つとなっていた)ボンボニエールと呼ばれる歴史ある蒸留所にて始まります。ボンボニエール蒸留所は1796年に設立され、20種類あるいはそれ以上の一連のすぐれた酒(ラム、eau de vie、マラスキーノ、トリプルセック、など)が開発されており、その中で最も有名だったのがミントリキュールでした。1898年にジャン・ジェットとピエール・ジェットはそのPippermintという名前とGETという名前を結び付けることにし、Peppermint Get(ペパーミントジェット)となりました。ジェット31は1976年に開発されました。レストラン・バーの内装や照明が明るくなり、女性の衣装も淡い色の物が好まれる時代になったため、それに似つかわしい色の酒として送り出されたものです。
<どんな味?>
味わいはエレガントですが、アルコール度数はジェットよりも3度強いです。
クールパワーアイスミントとは
ドイツ産 ミントリキュールです。ウォッカとミントの清涼感あふれるブルー色のリキュールです。
オンザロックで、またはカクテルがおすすめです。ブルーキュラソーとはまた違った青色をしています。このリキュールはドイツのHEYDT(ハイト)社が作っています。1860年、ドイツ北部のエムス川沿いのハーゼルンネという街で、ハインリッヒ・ハイト氏によって設立。伝統的な技術と先進技術を結合させ、一世紀以上も高品質を維持しながら、現代的リキュールを作り出しているドイツの名門です。
【分類】リキュール/蒸留酒
【生産国】ドイツ
【主成分】ペパーミント
【度数】アルコール度数は 15度
<どんな味?>
ソーダアイスを思い出させる味ですが、ミントの鼻にぬける感じがここちよいです。夏にむけてソーダ割りがおすすめです。
あのアイスのが○が○くんを溶かした味といと間違いなし!
<おすすめカクテル>
「グラスホッパー」
カカオリキュール+ミントリキュール+生クリーム
生クリームを使ったちょっと変わったカクテル。
カカオのリキュールが入っているので要するにチョコミントの味。
生クリームの濃厚さとシェイクすることによる口当たりの良さがすばらしい!
そのほか、クラウターハウスの薬草酒の会では、様々なカクテルを楽しみました。
<ミントの話>
その爽やかな香りから、歯磨き粉やガムのフレーバーやお茶、精油にと楽しまれるミント。品種同士の交配が簡単にできることから、今では数えきれないほどあります。ミントの原種は20~40種で、変種ができやすいことから今では600~3,500もの品種が存在しているといわれています。
大きく分けると、香りの強い「ペパーミント系」と、ほんのりと甘い香りがする「スペアミント系」の2種になり、使われ方も様々です。
●スペアミント
「ミドリハッカ」や「カーリーミント」などの総称で、葉が槍の先(spear)のような形をしていることが名前の由来です。紅茶やお菓子に添えられる他、精油は歯磨き粉やチューインガムの味付けに利用されています。香りの主成分は柑橘系に多い、カルボンが中心のため、甘い風味が特徴です。
詳しくはこちでも!
●ペパーミント
「セイヨウハッカ」「コショウハッカ」とも呼ばれる種類です。スペアミントとウォーターミントが交配して生まれました。Lメントールの香りが強く(30%~50%ほど)、殺菌や防虫効果に優れていることから、コンパニオンプランツとしてもよく栽培されます。
詳しくはこちでも!
●和ハッカ
単にハッカともいわれ、別名を「ジャパニーズミント」「和種薄荷(ワシュハッカ)」という品種です。Lメントールが豊富(70%ほど)でバランスのよい香りが特徴。医薬品の原料として利用されます。料理ではあまり使いません。
ミントの紹介はこちらでもご紹介していますよ!
<その他のミント(園芸種など)>
●アップルミント
「セイヨウハッカ」「コショウハッカ」とも呼ばれる種類です。スペアミントとウォーターミントが交配して生まれました。香りが強く、殺菌や防虫効果に優れています。
●パイナップルミント
アップルミントを親に持つ品種で、やわらかい毛の生えた卵形の葉の縁に、白やクリーム色の斑が入ります。ほんのりとパイナップルのような香りがあります。
●ペニーロイヤルミント
「目草薄荷(メグサハッカ)」という和名で知られ、アリ、ノミ、カメムシなどの害虫を退ける効果があり、ヨーロッパではベッドの脇に置いて虫よけに使われていました。刺激が強いので妊婦さんには禁忌。
●ウォーターミント
ヨーロッパから北アメリカ、アジアなど北半球の広い範囲に分布している品種です。沼地に生えることから、「沼薄荷(ヌマハッカ)」「水薄荷(ミズハッカ)」という和名が付けられました。ペパーミントの親に当たり、強い香りがあることから、サラダや香辛料に使われます。学名がMentha aquaticaとアクアの名前が付くとおり水中葉はアクアリウムの水草でも利用されます。
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