アトピー性皮膚炎について〜あなたはホントにアトピー??

お問い合わせでも多いのが、アレルギー性の疾患の方の相談

ただ…実際にアトピー性皮膚炎だと思い込んでいる方も多いようです。

よく聞いてみるとおそらく単なる皮膚炎や湿疹をアトピーだと思われている方も多いようで、一度お医者様に相談してみてくださいとお伝えすると、「やはりアトピーではなかったようです。」というご返事が、帰ってきます。

ではアトピー性皮膚炎とは
どういう条件のときに診断されるのでしょうか?

アトピー性疾患になる人には「アトピー素因」を持っているか否か?ということが判断の基準だそうです。それには、過去の病歴や、家族の遺伝など、あるいは「IgE抗体」という異物(アレルギーのもと)を敵と判断し排除しようとする体内物質を作りやすいからだの人に限られます。

またお医者様は、かゆみがあるかどうかとか、アトピー特有の皮膚症状と分布があるか?経過がどうかなどの3つの要素から判断し、その3つが重なっているものを「アトピー」と判断するのだそうです。

その判断基準には様々な指標があるようです。

症状の経過とともに、湿疹が現れる場所にも特徴があり、年齢によって、変化していきます。またアトピー要因というのは、過去に気管支喘息や、アレルギー性の鼻炎、結膜炎などにかかったことがあるかどうか?
また家族の中にそれらの病気にかかったっことがあるかどうか?ということが指標の一つだそうです。

またアレルギー体質の特徴として、体内の「IgE抗体」のできやすい体質の人かどうかも判断基準になります。

 


IgE抗体」とは・・

「IgE抗体」は人間の体がもともと持っている免疫力の働きの一つである、「抗体反応」というのがありますが、その抗体(5種類)のうちの一つで、特にアレルギー性抗原(体が異物と判断するもので、アレルゲンともいう)に反応する体内物質の一つです。
花粉症の人なども、この「IgE抗体」ができやすい人なのです。だから、花粉が飛ぶ時期にあわてて対処しても遅く、花粉が飛ぶ前のこの時期(10月から12月)に「IgE抗体」を抑える対処(体質改善)をしておかないと、必ず翌年花粉で悩まされるのです。

またアトピー性皮膚炎の判断基準として、湿疹の分布にも特徴があります。アトピー性皮膚炎の場合は、必ず、左右対称の位置に湿疹が分布するそうです。また、その場所も年齢とともに変わるのだそうです。
またひどくなる時期によって、「慢性タイプ」か「反復性」(時期によって繰り返し起きる人)にわけられます。

つまりアトピー性皮膚炎の診断要因は…

以下の3つすべてが当てはまる場合にのみ、アトピー性皮膚炎という診断が出るそうです。

1. 家族の遺伝的要因
2. 過去の病歴
3. 症状の経過と分布状況

それらの症状に加え、血液検査などで、「IgE抗体」ができやすい人かどうかも調べて判断基準にするそうです。

参照元:「アレルギー疾患の現状等」厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課 平成28年2月3日 (pdf)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000112470.pdf

アトピー性皮膚炎はたいてい、中学生ぐらいまでには治るものですが、最近大人の人にアトピー性皮膚炎が増えています。


アトピー性皮膚炎の3つの発症要因

一つはアトピー素因という遺伝的な要因によるもの。その他の2つの要素は、実はアレルギーではない原因があるのです。

その一つがアトピックスキンと呼ばれる皮膚自体のバリア機能が低下した状態が要因となるケースです。

気温や湿度の変化、また汗などによって症状が軽くなったり重くなったりするのは、この乾燥しやすく刺激に弱い皮膚にさまざまな刺激要因が加わって炎症が起こるためと言われています。

ではなぜ、アトピックスキンが起こるのでしょう?

皮膚の表面には角層と呼ばれる組織があり、この角層には、角質細胞という保湿をつかさどる細胞があり、その細胞を取り巻く形で角質細胞間脂質、セラミドと呼ばれる脂が外部の異物の侵入や摩擦、刺激などから身を守る役割を果たしています。

このセラミドが減少すると、皮膚が乾燥し、バリア機能が低下した状態、アトピックスキンとなるのです。

そして最後の3つ目の要因が環境要因と呼ばれるものです。

もちろんその要因のなかには、ダニやホコリなどを異物として異常反応を起こすアレルギー要因もありますが、実はもう一つの要因である非アレルギー要因と呼ばれる要因が問題視されています。

アトピーは中学生ぐらいで自然に治ると言われてきましたが、大人になってもアトピーが治らない人が増加しています。その原因の一つが非アレルギー要因と言われる、ストレスなのです

人間関係や仕事や受験などの不安などからつい皮膚をかいてしまう。また掻くことがストレス発散になってしまっている人がいます。
なぜかというと、精神的にストレスが高まると神経タンパク物質が分泌され、アレルギー反応につながるからなのです。

近年、ストレス性疾患としての大人のアトピーが増えているのです。先天性の人より多いのではないかという先生もいらっしゃいます。

参照元:「アトピー性皮膚炎について」加藤則人(京都府立医科大学皮膚科)pdf
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000112470.pdf

ストレス性疾患はいまやメタボと同じくらい深刻な国民病になっているのです。

詳しい判断方法などは、日本皮膚科学会編の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」を参照すると良いでしょう。

参照:「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版」
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/atopicdermatitis_guideline.pdf


代表的なアトピー性皮膚炎におすすめのハーブ
ご紹介するハーブはあくまで自然療法の範囲でご利用ください。アトピー症状を治療・改善する医薬品的効果は期待できません。

ネトルネトル
ネトルはフラボノイド、β-カロチン、葉酸、鉄、二酸化珪素、カリウム、マグネシウムなど多く含み、ミネラルの宝庫と呼ばれています。栄養価の高いハーブで古代エジプト時代から野菜としても食されてきました。クロロフィルも含むので浄血作用も期待できます。また利尿作用もあるのでアレルギー症状の緩和にも有用です。

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ジャーマンカモミールジャーマンカモミール
カモミールはストレスや不安を安らげる効果や健胃・鎮痛・抗炎症・消化促進作用などによる吐き気・食べ過ぎ・食欲不振・胃痛・腹痛など消化器系のトラブル緩和で知られています。肌があれている時などにもティーを濃いめに入れて、ガーゼなどに浸した湿布もおすすめです。

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ペーパーミントペーパーミント
ペパーミントにはアピゲニンという鎮静成分も含まれるので、欧米ではリラックスハーブとして使われます。ストレスがかかっている時などに、ミントの風味でリラックスしてみませんか。

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【免責事項】この記事に掲載している情報は、2018年8月時点で収集した内容をもとに作成しております。各情報の詳細については必ず、公式サイトでご確認ください

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